蟹のビスク

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活きのいいクラブ・ヴェール(緑蟹)が入荷しました。


大きな発泡スチロールのふたを開けた瞬間に、大量のクラブ・ヴェール(緑蟹)。
”ああビスクにしよう”って思いました。

届いたばかりの時は、体が冷えきっていて寝ているけれど、水をかけて体を温めてあげると、とたんに動き出す。
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こんなかんじ。

なので、彼らが寝ている間に、急いで、一刀に両断する。

毎回、それぞれ1匹1匹に、”ありがとう”って心の中でお礼を言いながら、美味しくなるように技術を駆使して、手早く、丁寧に。

気持ちを込めて、頂く命が輝くよう精一杯の努力をする人が料理人。 

僕の過去の全ての経験は、料理する命を誠実に使い切る為にあるし、思っていたものより美味しくできた時なんて、彼らから“ありがとう”と応えてくれている気がして嬉しくなる。

話が精神的な方向へそれましたが、最高の料理になって、”頂く”為に、活きのいいうちに、いっきに手早く。 
一刀両断したら、足も、それぞれの関節の間で切断して、お出汁がでやすいようにする。
そして、熱々のナベでひといきに炒め、真っ赤な色合いと、香ばしさを引き出し、
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コニャック、白ワイン投入。
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アルコールを蟹に絡めるようにして、香りを蟹に纏わせる。濃縮トマトを加え、トマトがオレンジ色になり、味がまろやかになったら、香味野菜や、ハーブ、スパイスを投入。
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ナベの中の香りが渾然一体となり、最高潮になった時に浄水を加える。
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18分後、一気に濃して、香りの一番いい一番出汁となる。
残りのガラにもう一度浄水を入れて1時間30分煮る。 こちらを漉して、旨味の前面に出た2番出汁。
此の残りにもう一度浄水を入れて、一煮立ち。こちらをしっかりと潰しながら、最後の一滴まで搾り取るように漉して、3番出汁。
これだけとると、もう残りのガラには、味も、栄養価も、何も無くなる事になる。

この1〜3番を煮詰め、提供する時にバランスを見ながら配合し、生クリームを加え、ル–(バターと小麦粉の同割りを、極弱火で、2時間以上火を入れたもの)で繋いで、ビスクの完成。



今回も、素晴らしい食材のおかげで、お客様から絶賛の声を頂いています。
無くなる前に、是非ご来店頂ければ嬉しいです。



by courtine | 2013-07-21 17:10
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